





キッチンの小さなニッチに、ひとつの“渦潮”を迎え入れました。
料理や家事の合間にふと視線を向けると、そこには静かにうねり続ける小さな海が佇んでいます。
アートの下を支えるのは、釉薬の奥行きが美しいレヴィッキの腰壁。
光が差し込むたびに色の層が深く沈み、まるで海底の鉱石がゆっくりと呼吸しているような表情を見せます。
渦潮を描くのは、メキシコタイルと厚みのあるガラスタイル。
鮮やかな色彩と透明感が重なり合い、“水の力強さ”と“光のゆらぎ”をひとつの面に閉じ込めました。
タイルの厚みが生む影は、波の立体感そのもの。
触れられそうで触れられない距離感が、渦潮の神秘性をそっと際立たせています。
日常の場所であるキッチンに、ほんの少しだけ非日常の風景を。
忙しい時間の中でも、この渦潮は静かに、変わらず、そこにあり続けます。
「日常の場所にこそ、美を。」
その想いから生まれたタイルアートは、空間の質を変え、使う人の感情にやわらかく作用する。
小さなニッチに宿る渦潮は、暮らしの中に“物語の入口”をそっとつくり出すためのアートです。